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契約しているホームページ制作会社がなくなってしまったら……

制作・撮影

 

このところ、新しいお客様から以下のような声を聞くような機会が多くなってきたな…と感じています

  • 制作会社が倒産してしまった
  • 制作会社が合併・吸収されホームページ制作部門・事業が廃止されてしまった
  • 個人の制作者に依頼していたが入院してしまった

完全に主観で、ホームページ制作会社業界全体でそういったことが起きているのかどうかはわからないところではあるのですが、実際に引き継ぎなどを行うケースがあったので、契約した制作会社がなくなってしまったときにどういったことをしないといけないのかなどを、ここにまとめていきたいと思います。

急いでしなければいけないこと

まず、制作会社がなくなってしまった場合、通常そのまま放置しておくとメールが使えなくなったり、ホームページが消えてなくなります。
可及的速やかに、以下2点を行う必要があります。

  • ドメインの移管(ネームサーバ含む)
  • サーバの引っ越しとレコード変更

ドメインというのはホームページのアドレスの、弊社で言うところのmedical-design.co.jpの部分になります。


メールで言うところの@以下の部分でもあります。契約が切れると当然ホームページもメールも使えなくなり、最悪別の第3者にドメインを取得されて二度と使えなくなる場合もあります。

ドメインの移管

ドメインの管理やネームサーバの契約は制作会社で完結するものではなく、お名前.comなどのドメイン管理会社のサービスを通常利用しています。

大きな組織の場合、制作会社に管理を依頼せずに直でドメイン管理会社と契約しているケースも多くありますが、担当者の引き継ぎ漏れなどで支払いが漏れてドメインが期限切れになってしまう原因になるので、ほとんどの場合制作会社側で契約していると思います。

多くの場合、ドメインは1年ごとの契約なので制作会社で管理している場合、期限切れになる前に管理会社を自社や新しい制作会社に変更(これを通常、ドメイン移管と呼びます)してください。

 

同じドメイン管理会社のまま、管理者だけ変更することも可能ですが、制作会社でドメインを管理する場合、そのうちドメイン契約をどこでやったのかわからなくなってしまうので、たいていの場合1つか2つのドメイン管理会社にまとめるために移管するのが一般的です。

ドメイン移管前後の流れですが、ほとんど場合以下のようになります。

  1. 現在のネームサーバに登録されているレコードを把握
  2. 新しいネームサーバを契約し1と同じレコードを登録
  3. 現在のドメイン管理会社でAuthCodeを出力
  4. 新ドメイン管理会社で移管申請を行う(AuthCodeを入力)
  5. 現在のドメイン管理会社からホームページ制作会社かドメイン登録時に登録したアドレス宛に承認用メールが送信
  6. 承認用メールのURLをクリックすることで、新しいドメイン管理会社にドメインが移管される
  7. 新ネームサーバに切り替え

1,3,6で制作会社での確認・変更が必要なケースがあり、制作会社に連絡が取れる状態でないと移管できません。
この場合、イレギュラーなやり取りをドメイン管理会社や制作会社の弁護士さん行うなど、面倒な対応を行う必要があります。
ドメイン管理会社によっては自社に正当な権利があることを証明する登記簿等があれば移管対応を行ってくれる会社もあります。
ドメイン管理会社のポリシー次第なところがあるので、必ず移管ができるものではありません。

時間がかかるとよくないのと、技術的にも慣れていない方の場合、却ってホームページが見れなくなってしまうことにもなりかねないので、新しい制作会社を探して全部依頼することをおすすめします。

もちろんメディカルデザインでも承っております(宣伝)

 

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サーバの引っ越し

サーバの場合、ドメインと違って1か月単位の契約になっていることがあります。
放置してしまった場合、こちらのサーバの方が先に切れてしまうケースの方が多いと思います。

まだ制作会社と連絡が取れる場合、以下の流れでサーバの引っ越しをします。

  1. サーバへアクセスする情報(ホスト名、ID、パスワード等)をホームページ制作会社から教えてもらい、全ファイルを取得する
  2. CMSを使用している場合、データベースの中身を全てエクスポートする
  3. 新サーバを契約し、全てのファイルをアップロード
  4. CMSを使用している場合、前の環境と同じ環境になるようにphpの設定を変更
  5. 新サーバにデータベースを作成し、データをインポート
  6. データベースのホスト名やデータベース名が変わることがほとんどの為、CMSの設定ファイル等をそれに合わせて変更
  7. この状態で全ページ正常に見れるかどうかを確認する
  8. ホームページのホスト名のAレコードを変更して新サーバのIPのものにする
  9. SSLの申請を行ってhttps://でホームページが表示されるようにする

現在のホームページにどれだけ動的なコンテンツが入っているかで難易度が変わってきます。
ホームページに動的なコンテンツが入っている場合、自分で引っ越しさせるのは諦めて、弊社などにご依頼ください。

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動的コンテンツを含むサイトでも問題なく自前で引っ越しできる自信があれば弊社採用フォームへどうぞ!

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ホームページの中身をそのまま維持したまま更新できる?

サーバの引っ越しに関する内容は、ホームページの中身をそのまま自社や新制作会社で引き継いで更新をしていく想定しています。
メディカルデザインの場合、引っ越しを行った後、引き続きそのホームページを更新する業務も承っています。

 

サーバ引っ越しができなくてデータが消えた場合、デザインから作り直す必要がありますが、規模にもよりますが、早くてもおおよそ2ヵ月はかかります。
また、別の問題でホームページのデータが使えない場合があります。

そのままサイトを使い続けてもいいけど、できればリニューアルしたほうがいいよという話

ホームページの制作時に自社から素材を提供してまるごと作っている場合はリスクが少ないのですが、立ち上げ時から時間が経って引き継ぎ等でそのあたりのことがわからなくなっていることがほとんどです。

以下に挙げたケースで面倒なことになる場合があります。

  1. 契約上、ホームページ全体・一部の著作権が制作会社にある場合
  2. 実は使うとまずい画像を使っている
  3. 画像素材、使用しているプログラムが制作会社でしか利用できないライセンスになっている、もしくは海外の阿漕な写真家の素材を使用している

1つ目は倒産したホームページ制作会社の弁護士などに問題がないかどうかを確認してください。

 

2つ目の使うとまずい画像、というのはホームページに掲載するのに毎月お金を支払う必要があるライセンス形態のものがあるということです。
(ライツマネージド画像といいます)

大手写真素材サイトのamanaimagesの場合、標準的なライツマネージド写真で1枚あたり4万円/年という価格です。(2024年8月時点)
ライツマネージド画像だと知らずに使っていたとか、倒産のタイミングで支払われなくなったけどそのまま使い続けた場合、しばらく寝かせてから数十万~数百万の請求が来ます。
元の制作会社が生きていれば責任取って払ってもらえるところですが、制作会社が変っていたり自社更新に切り替えている場合は費用を払ったり、裁判や示談交渉などを自社で行う必要があります。

 

3つ目のものは、素材を正当に購入したのにもかかわらず、素材の不正利用してませんかという英語のメールが送られてくるパターンです。(実話)
元の制作会社がどこで買った画像なのかを記録していたりすれば、ここで買ったものです、と返して終わりなのですが、それがわからない場合、面倒なことになります。

2,3のケースは弊社でも責任が取れないので、制作会社が倒産した場合、それを機にホームページをリニューアルすることを強くお勧めします。

有料ウェブフォント・フォーム等の外部サービス

その他の注意点としては、外部の有料サービスを使用している場合、その契約も譲渡してもらうか、新たに契約しなおして再設定しないと、契約切れでそのサービスを利用している箇所が見れなくなったり表示が崩れるといったことが発生します。

汎用的に使われているものとしては、モリサワのウェブフォントサービスだったり、GoogleMapsの地図表示、お店等であれば予約フォームなどが該当します。
こういった外部サービスはものによってはサーバの中のファイルを全部確認してからでないとどういったものが使われているかがわからないケースがあります。

そういったものもメディカルデザインにご依頼いただければ確認を行います。

まとめ

  1. ドメインとサーバを可及的速やかに自社、もしくは新しい制作会社に移す
  2. 移した後は変なババを引かないようにRNを行う

という流れになるかと思います。いかがだったでしょうか?

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