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昨今のネット怪談の盛り上がりについて
こんにちは。
システム部の西田です。
今日は私の「おすすめネット怪談3選」をご紹介したいと思います!
と思ったのですが、いろいろと書いている内に長くなってしまったので、今回は「ネット怪談について」として語っていきたいと思います。
システムっぽい記事をお待ちの皆々様には大変申し訳ないのですが、オカルト系の記事を楽しみにしてる方がたくさんいらっしゃいますので、オカルトについて語らせていただきます。
ネット怪談とは
ネット怪談とはなんぞや、と思われる方も多くいらっしゃる事かと思いますのでまずはそこから説明をしていきます。
とはいっても言葉の意味そのままで、「2ちゃんねるなどのネットに投稿された怪談」の事です。
2000年代初頭から、ネットの進歩と共に歩んできた、日本の文化の一つと言えると私は思っています。
X(旧Twitter)では、「#呟怖」をつけて投稿する、いわゆる140文字怪談というのもあります。
これも広い意味ではネット怪談に入るかもしれませんね。
しかし、ネット怪談といえばやはり2ちゃんねるなどの掲示板に書き込まれた話の事を指す場合が多いです。オカルト板スレッドである「「死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?」通称「洒落怖」なんかは超超有名ですよね。
ネット怪談の歴史について知りたいという方はぜひ下記YouTube動画を見てみてください。
私が大好きなTHCオカルトラジオさんの企画で、詳細に語られています。
ラジオ形式なので作業用BGMとしてもおすすめです。
次章では、最近ネット怪談が熱いんだぞ!って事を紹介していきます。
過去のネット怪談が注目を浴びている
有名なネット怪談の多くは2000年代2010年代に投稿されているのですが、ここ数年になって特に注目を浴びるようになったのではないでしょうか。
漫画の作中に取り扱われたり、実写映画化されるなどが相次いだことが大きな理由だと思います。
漫画
少し前に完結した『呪術廻戦』に登場する両面宿儺(りょうめんすくな)も注目を浴びるきっかけの一つになりました。
元は飛騨地方に伝わる、計八本の手足に頭の前後両面に顔を持つ異形の人物の事で、日本書紀に記述されています。
ネット怪談の方はといいますと、2005年9月にオカルト掲示板「洒落怖」にて
「俺、建築関係の仕事やってんだけれども、先日、岩手県のとある古いお寺を解体することになったんだわ。」
という言葉から物語られます。
解体しているお寺から黒ずんだ長い木箱が出てきて、その中には異形のミイラが…というお話です。
ネット怪談でお決まりのひとつとなっている、「なんかいろいろ詳しい人物が登場して説明してくれる」という流れもここから増えていったと言われています。
(時期を同じくして投稿された「コトリバコ」もこのパターンでした)
今では「リョウメンスクナ」というタイトルで世に知れ渡っています。
こちらのリンクからぜひ読んでみてください。
https://xn--u9jv84l7ea468b.com/kaidan/131wa.html
最近ですと、ウェブコミックサイト「少年ジャンプ+」にて2021年から連載されている『ダンダダン』も、ネット怪談の盛り上がりに一役買った作品と言えるでしょう。
幽霊の存在を信じる女子高生とUFOの存在を信じるオタクの少年が怪奇現象と戦うオカルティック怪奇バトル漫画なのですが、ネット怪談が元ネタとなっている要素が多々登場します。
作中に登場するめっちゃくちゃ強いキャラクターの邪視(じゃし)も、ネット怪談の「邪視」というお話を元にしていると思われます。
またこちらの作品はアニメの主題歌も話題になりました。
Creepy Nutsの「オトノケ」はまさにネット怪談の影響を大きく受けた曲となっています。
元になったお話は2007年2月に投稿された「ヤマノケ」です。
一週間前の話。
娘を連れて、ドライブに行った。
なんてことない山道を進んでいって、途中のドライブインで飯食って。
で、娘を脅かそうと思って舗装されてない脇道に入り込んだ。
という始まりです。
作詞をしたR-指定さんはインタビューでこう答えています。
“洒落怖”の中に「ヤマノケ」という話があって、それが一番「人間に乗り移ってやったぜ」という感情を強く感じる怪談なんですよ。とある山道で、女の子の肉体に入り込んだ妖怪が「入れた入れた入れた入れた」と言う話なんですけど。それと同じように、俺が死んで何百年後かのリスナーが俺の音楽を聴いて「うわ、この曲かっけえ」と思った時、俺はそいつの耳を通してあの世からこの世に入れるんやろうなと思ったんですよ。じゃあ俺は「ヤマノケ」じゃなくて「オトノケ」か、と思ってタイトルに決めました。
引用:https://ananweb.jp/categories/star/24583
歌詞にある「ハイレタハイレタハイレタ」はこの「ヤマノケ」に出てくる言葉なのです。
しかし、ヤマノケの話からここまで考えを膨らませて歌詞を書くというのはやはり私みたいな一般ピーポーとは全く違う感性をお持ちなんだなぁ、、と感心してしまいました。
このヤマノケですが、最近作者さんが名乗り出た事もオカルト界隈で話題になりました。
ネットに投稿された話という特性から、なかなか作者さんが判明する事は無いので驚きでしたね。
過去の名作ネット怪談の作者が実は今有名なあの作家さんで…みたいな可能性がないともいえないのがまたロマンがあって面白いです。
映画
ネット怪談を題材にした映画も近年多く公開されています。私が見たことのある作品をいくつかご紹介します。
樹海村
「呪怨」で有名な清水崇監督の村シリーズ第二弾で、2021年に公開されました。
富士山の麓の樹海の中には、自殺未遂者達の集落があるという有名な都市伝説を元にした内容となっていますが、この中に「コトリバコ」の要素が含まれています。
最後の方は見るの辛いなぁってくらいに、私的には面白くない映画でした。
ヒッチハイク
こちらは2009年に洒落怖に投稿された「ヒッチハイク」の実写映画化です。
夏休み中にヒッチハイクで日本一周をしようとしている大学生2人組が、旅の途中で田舎のコンビニにてスーツ姿にカウボーイハットらしき帽子というなんとも変な格好の60代ぐらいの男性に出会い、その男のキャンピングカーにヒッチハイクで乗り込みます。しかしそそのキャンピングカーにはその男性のなんとも不気味な家族たちが乗っており…
という内容です。
話もさることながら、ヴィラン達の描写がなかなか不気味で割と好きな話です。
改変はもちろんたくさんあるのですが、上手く実写化したなぁとは思いました。
しかし、原作に登場する「中年おじさんの不気味な双子」が「可愛らしい女の子の双子」になっていたのが残念。
狂気さが足りんのだよ。
ちなみにこの話はレストストップデッドアヘッドという海外の映画が元ネタになっていると言われています。こちらは私もまだ見たことがないので、機会があれば見てみたいですね。
リゾートバイト
ネット怪談の中でもレジェンドオブレジェンドとも言える「リゾートバイト」の実写映画化です。
この話は「ネット怪談の集大成」とも言われており、過去のネット怪談が生み出してきたテンプレートをすべて網羅しているような作品で、「謎の儀式」「お祓いシーン」「人間の業の深さ」など、様々なオカルト要素が盛り沢山です。
あらすじは、、
語り手である主人公とその友人2人の大学生3人組で、夏休みに海沿いのリゾート地にある民泊でアルバイトをする事になります。
そこは夫婦二人と一人の女性従業員で切り盛りしている、いたって普通の民宿でした。
建物は2階建なのですが、外から別の扉を開いて階段を上る以外入る方法がないという少し不思議な構造をしています。女将さん曰く現在は「2階は使っていない」との事なのだが…
というお話です。
こちらは長編怪談である事でも有名で、後日談も入れれば短編小説並みの長さになります。
時間がある時にぜひ読んでみてください!
さて、映画リゾートバイトについてです。
様々な意見があるとは思いますが、私はこれをホラー映画とは認めていないです。
どちらかというとコメディに近いかもしれません。
わいわいした雰囲気でちょっとホラー感を楽しみたい方は見てみてもいいかもしれませんが、がっつり恐怖ホラーを求めている方は見る必要ないです。
ちなみに映画リゾートバイトの作中にはリゾートバイト以外のネット怪談要素も出てきます。
八尺様や禁后(パンドラ)などです。
無駄にごちゃ混ぜしてんなぁ…というのが率直な感想です。
まとめ
という事で、ネット怪談について語ってきました!!
私のおすすめ3選はまた次の投稿でご紹介したいと思います!
ではまた次の記事でお会いしましょう。